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  • 南村恵三

中小企業診断士登録養成課程での班長の役割




今回のプログでは、2社目の診断実習について書きますね。

中小企業庁から診断実習の登録養成課程を実施するためのカリキュラム等の標準モデルとして、履修内容が規定されています。


https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/2006/download/touroku2-1karikyuramu.pdf


今回は2社目ですので、製造業の診断で診断実習Iの最後の過程となります。


診断実習Iで身に付けるスキルは、業務改善がメインの助言となります。因みに、後期の診断実習IIは、戦略メインの助言となると理解しています。


1チームは8名で構成されて、その中から、班長1名、副班長1名、班員6名の構成で製造業1社の診断を行います。法政では、32名の診断士養成課程の学生がいますので、4チームが構成され、4社に対して1社毎に各々チームが割り当てられ、その会社を診断することになります。


私は、その中の1チームの班長として、チームをまとめる役割を担いました。なので、班長は何をやらねばならないかという視点で書きます。


①スケジュール


2019年6月14日~7月16日の計10回の診断実習期間となります。

班長の仕事は、7月16日に社長に対する診断報告プレゼンに向けた、チームビルディングと成果物(診断報告書)作成におけるチームリーダとしての責任があり、重責を担うことになります。10回の診断実習の中で、2回が客先でのヒアリング、また最終日が、社長プレゼントとなります。


②班長の仕事


・外部:ステークフォルダである社長との信頼関係の醸成 


診断士2次試験の与件文と問題文を社長インタビューで作成するイメージを想像するといいかもしれません。


具体的には、社長が考えているあるべき姿(または、ありたい姿)を聞き出し、現状とのギャップを抽出し、問題を明らかにします。そして、問題の中で、特に、診断実習Iであるため、改善に係るところにフォーカスし、課題を設定し、対策(内容、及び実施スケジュール)を提案します。


班長として、もっとも重要だと思われるタスクは、社長との信頼関係を構築ながら、問題、課題、対策について、ある程度合意しながら、診断報告書を形成する道筋を整えていくことだと思います。この道筋があると、社長の期待するところに着地するために、班員に展開する作業が意味のある結果をもたらすと考えました。


・内部:チームビルディングと進捗管理


チーム8名は、強制的に組成されます。従って、共通の目的として、診断報告書の完成、社長の期待にミートする診断結果を出して、喜んで頂くことを、チームで共有し、そのための貢献とコミュニケーションによる活性化をおこなうために、班長は触媒とならなければなりません。


また、限られた時間の中で、班員8名のパフォーマンスを最大化することも班長の役割です。そのために、会議に向けては、事前に当日の達成目標と議題を明記したアジェンダを作成し、当日はアジェンダに沿った議事進行と毎回スケジュール表に基づく進捗確認を励行しました。成果物として、診断報告書の目次案、全体の構成案、執筆分担案等を提示しながら、全員参加型で合意形成していくプロセスがとても重要ですので、そのことを意識して議事進行をしました。


PMBOKにタックマンのチームのライフサイクルモデルがあります。すなわち、成長期、動乱期、安定期、遂行期、解散期というものです。その中で、意見の対立もあり、動乱期をいかにマネジメントしていくかが、カギと思いました。


③診断報告書 


診断報告書は、なんといっても事実ベースの現状、あるべき姿(ありたい姿)を把握した上で、そのギャップである問題点の抽出、その問題を解決するための行動(アクション)となる課題の抽出、そして、それを解決するための対策とその実施スケジュールへとブレークダウンするストーリーの一貫性が重要だと思います。


もっとも重要なことは、事実です。診断士になるための知識では決してありません。診断士として、身に付けているフレームワークなどの知識は、事実を整理し、相手に伝えるだけの道具に過ぎません。


自らリスクをとる社長は、経営者として立派です。診断士の役割は、社長の参謀でなくてはならいないと思います。すなわち、社長のやりたいことを傾聴し、それを具現化するために、現状の経営資源で最大のパフォーマンス出すために、どうすればいいのか?を助言するのが、診断士の役割です。経営者から学ぶことは、とても多いです。そして、診断士の知識やMBAでの知識は、ステークフォルダに納得して頂くためのストーリーを順序立てて整理して伝えるための道具に過ぎません。


④診断結果


最終日の報告会の後、社長から、その日に得意先から送られてきたという、甲府の桃を切って食べさせてくれました。そして、帰り際、私に「とても良かったよ。」と耳打ちしてくれました。診断士の報酬は、その一言につきると思います。また新たな感動に向けて、残りの実習を頑張る勇気があたえられました。


(出所)法政大学経営大学院のブログに私が投稿した記事の一部を抜粋


https://ameblo.jp/im-hosei/entry-12501291091.html

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